論文というか読み物の構成をどうしようか、と考えている。
できる事なら、小学校高学年くらいの子供にも理解できるような内容にしたい。
ちゃんと書こうと思うと、いろいろ下調べする必要がでてきちゃうけど、僕自身がそれほど詳しく調べた事がないテーマを、付け焼き刃で調べて書いても、参考文献程度の情報量にしかならないと思うので、そういうのはむしろ思いきって省いてしまった方がいいのかもしれない。
書く順序についても、下敷きになる部分からだんだんと突っ込んだ内容にする書き方と、逆に最初から面倒くさい内容から入って行って、予備知識的なものを後ろにまとめてしまうという書き方もあると思う。いわば、ボトムアップ方式とトップダウン方式、とでもいうだろうか。何か特定の理論の話をするなら、ボトムアップの方がいいかもしれないけど、そうじゃないならトップダウンでもいいかな、なんて思っている。
で、何の話かってと、言わずもがなの四色定理の論文の話なんだけど、数学の論文として書くなら、四色定理は辺彩色のひとつの系にすぎないので、辺彩色に関する論文という事になるので、それだけで面倒くさい事はかなり減る。
3正則具グラフの辺3彩色についての論文なら、まず下地として、頂点辺行列とサイクル頂点行列という二つの行列について考えておく必要がある。
頂点辺行列は位数2の体上の行列で、この行列の核がサイクルからなるベクトル空間となっている事、核の次元が面の数に相当する事、多面体定理の一般化について、辺3彩色が二つのカラーコンポーネントのサイクルの組み合わせである事、などを説明する必要があると思う。
実はここまでで、頂点数18までの3正則グラフの数学的帰納法には対応できる。頂点数20以上ではサイクル頂点行列が必要になる。これも解説する。
サイクル頂点行列は辺3彩色を考える上では位数3の体上の行列で、rankが核の次元と等しくなる事、ただし全てのサイクルが偶数頂点の場合には次元が減る事、辺3彩色できる場合には、各行の成分の総和が零になる事、係数行列として連立方程式を考える事、などを説明すればよいと思う。
ここで、全てのサイクルが偶数頂点の場合には数学的帰納法によらずかならず辺3彩色できる事を付け加えておく。
次に、3正則グラフに次数2の頂点を付け加えたグラフの彩色について考察し、最終的な数学的帰納法による証明を行う。
巻末に、簡単な代数の解説、群・環・体についての簡単な解説、行列と線形代数について少し書く。
こんな感じだろうか。
ああ、例題と図表!
…結構ボリューミーだな。