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ご飯はいくらでも食べられるのか

ある数学雑学の本に、数学的帰納法を使ったおかしな証明の例として、「ご飯はいくらでも食べられる」というのがあったのを思い出した。
確か、こんな感じ:

どんなにお腹が一杯でも、米を一粒食べる事はできる。
したがって、一粒ずつでも食べていけば、いつまでも食べ続ける事ができる。
ゆえに、いくらでもご飯を食べる事ができる。

数学的帰納法としては、確かに間違いではないが、どこがおかしいのだろうか。その本の説明では「たとえ一粒でも食べられない事もある」「一粒を食べるのに一定の時間が必要な事が考慮されてない」という事があげられていた。では、「ご飯をいくらでも食べられるという事はない」という事を証明するには、どうすればいいだろうか。

人間の寿命が有限ならば、ご飯を食べられる量も有限である。
なぜならば、ある人がある瞬間tにご飯をたべる速さv(t)とすると、t、v(t)ともに有界であるから、どんなに多く見積もっても、v(t)の最大値のt倍よりも多くのご飯を食べる事はできない。